Oshibori Manufacturing Process
おしぼりタオルができるまで
私たちが普段使っている衣類やタオルなどは、平面上の生地から縫製されています。 では、生地の材料である糸はどのようにつくられているかご存じでしょうか? 糸は、最初からあのような形をしているわけではなく、繊維をつむぐ作業である「紡績」(ぼうせき)を行うことで、糸へと変化しているのです。 今回は糸を生み出す紡績の工程や、ベトナムの指定工場ついてご紹介します。

トナム・ハノイ紡績工場
おしぼりタオル

1.混打綿(こんだめん)
まず、圧縮して運び込まれた梱包をほどき、室内で24時間放置します。 室内の空気によって原綿が膨らみ、含まれている水分が自然に調整されます。 次に原綿を機械に入れて解きほぐし、付着している葉や茎のカス、砂やチリなどのゴミを取り除きます。 最後に均一の幅、厚さの板状にした「ラップ」を作ります。
2.梳綿(りゅうめん)(カード)
できた「ラップ」には、まだ多くの繊維がもつれ合っているうえに、短い繊維、繊維の塊などが混ざっています。 機械に通して「ラップ」を梳きながらこれらを取り除き、繊維をある程度平行の状態にし、薄いシート状の「ウェブ」にします。 それを集約してローラーで圧縮すると、太い紐状の「カードスライバー」になって出てきます。
3.精梳綿(せいそめん)(コーマー)
2の作業によって十分に取りきれなかった短い繊維やゴミなどを取り除き、繊維を平行に引き揃え、均斉な「コーマースライバー」を作ります。
4.練条(れんじょう)
カードスライバー、コーマースライバーにはまだ、網の目のように太さのムラがあるため、6〜8本のスライバーをひとつにまとめて引き伸ばし、ムラを取り除きながら繊維を平行にしていきます。
5.粗紡(そぼう)
4で作られたスライバーを粗紡機にかけてさらに引き伸ばし「撚り(より)」をかけて粗糸にし、ボビンに巻き取ります。
6. 精紡(せいぼう)
粗糸をさらに引き伸ばしつつ決められた太さまで細くし、撚りをかけます。 撚りのかけかたによって糸の強度や風あい、肌ざわりなどが変わってきます。 これをボビンに巻き取り、糸の完成です。
7.機織り機(はたおりき)
糸から機織り機でタオル状に仕上げていきます。
8.漂白
やがて巨大なタオルができあがります。 巨大なタオルを専用の大型洗浄機で漂白剤に浸けてきれいにしていきます。
9.乾燥
巨大なタオルを専用の大型乾燥機で乾燥いたします。 巨大なタオルを手作業で裁断していきます。裁断され細長くなったタオルをさらにハサミを入れてカットしていきます。やがて正方形にカットされたタオルの周りをミシンで掛けていきます。 ようやく「おしぼりタオル」の完成です。
10.裁断・縫製
工場では女性中心の縫い子さんがミシンにて縫製作業をしています。 ちなみにこの工場で働く縫い子さんの1ヶ月の給料は約5千円ほどです。 ベトナムの方は、明るく、勤勉で素直な方が多く、他の諸外国に比べても安価かつ品質が高い製品を製造していただけます。 日本からの技術指導も継続的に行い、今後の更なる品質と生産効率の向上が期待されています。
11.通関手続き
国境を超える海外物流では、関税や消費税などの支払いをするために通関手続きがあります。通関手続きには、様々な書類や証明書などが必要です。 ベトナムのハイフォン港から東京港まで40Fの海上コンテナにて輸出の通関手続きをいたします。
12.東京港に向けて輸出
ベトナムのハイフォン港から東京港まで標準航海日数10日間ほどかけて航海されます。 東京港に入港しましたら海上コンテナトレーラーで大滝の各工場へと陸送されていきます。